海外との取引を行う企業は複数の通貨を扱うために、国内の企業だけと取引をする場合にくらべて業務内容が複雑になりますし、各国の状況や天候などよって製品が予定通り輸送できないことがあることなども考慮しなくてはなりません。
天候の悪化で船や航空機が遅れても良いように、納期には十分に余裕を持つようにするなどの対策をする必要があるでしょうし、金銭的なやり取りが伴う販売管理では思わぬ間違いが大きな損失へと発展してしまう可能性もあります。受発注や代金の決済などについて、次のような点に注意をすることが大切です。
海外企業との取引において商品やサービスを受発注する時は、それぞれの国の商習慣に応じて見積書や契約書などを取り扱わなくてはなりません。国内企業との取引では、書類に不備があった場合でも相手が指摘してくれたりして問題になることは少ないのですが、海外企業との取引では事前の交渉で同意していたことよりも、書類で書かれたことを優先されることが多いので、使用する書類の確認には細心の注意を要します。
相手国の通貨で金額を表記する時に、日本円と勘違いをして表記してしまうと大変なことになりますし、商品など数え方や使用する単位にも国ごとに違いがあることに注意するようにしましょう。
代金の支払いや回収に関しては、取引をする国や企業の信用リスクや費用などを検討して、最適な決済方法を選ばなくてはなりません。リスクを最小限にしたい場合には、輸出をする場合には前払い送金、輸入する場合は後払い送金にするなどの工夫が必要となります。
このように貿易業務における販売管理は、取引先の状況に応じて対応を変える必要がありますし、為替や輸送状況などをリアルタイムで取得するなどの即時性も求められます。
また、社内の会計業務や在庫管理などとも連携しなくてはなりませんから、国内だけで使用することを想定したツールでは業務が滞ることも考えられます。貿易業務を行う企業は、海外との取引を想定したツールを使用することが不可欠となります。
販売管理とは
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